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2011年01月 アーカイブ

精神病と不眠の関係 3

予備校へ行かなくなった原因をたずねても、特別の理由やきっかけがあるわけでもなさそうです。


しかしよくたずねてみると、外に出るといつも誰かに監視されているようで、危害を加えられるような気がして、部屋に閉じこもっていることが多くなった、といいます。


最初に診察した時点では、入院治療のほうがよさそうにも思えましたが、家族の希望もあって、外来で抗精神病薬を中心とした治療を開始しました。


今までにまったく治療を受けなかったせいもあって、投薬の効果は著明で、1ヶ月の間に顔つきも明るくなって、食事もとり夜間もぐっすり眠れるようになりました。


このように、日常生活にはあまり支障がないくらいになったのですが、意欲の低下はなかなか改善されません。


本人は、予備校に行ってもう一度大学を受験します、と言いはするものの、家ではまったく勉強もせず、昼間も羽根 布団 通販でゴロゴロしている状況でした。


家族や私が、もっとしっかりと勉強をしなければいけないと言うと、怒り出してしまうこともありました。


治療を開始して6ヶ月位すぎた頃に、本人が予備校へまた行きたい、と言い出しました。


東京に出て、一人で下宿するのはちょっと無理に思えましたので、実家から通学出来る予備校に通うことになりました。


まだ意欲は充分ではないのですが、将来は自分の得意な英語をいかした仕事をしたい、といっています。

精神病と不眠の関係 4

このK.Aさんの場合は、一人で下宿しているうちに、だんだん生活が不規則になって、学校へも行かなくなってしまったのです。


都会に出て一人で羽毛 布団で寝て、生活している場合には、このような病気になっても、長い間誰も気づかないことがあります。


このように精神的障害に気付くのは家族、友人、会社の同僚など身近な人たちです(身近な人の素人判断は正しい場合が多い)。


都会で一人で生活している人はできるだけ家族や親しい人たちと連絡をとり、一人きりになる状態をつくらないことです。


58年1月、政治家、中川一郎氏が亡くなり、死因は「心筋梗塞」と発表されました。


こういう急死事件が新聞や週刊誌で報道されますと(以前の大平総理の死亡の時もそうでしたが)病院や診療所は急にいそがしくなります。


特に循環器を専門にしている医師のところへは


「この頃時々左胸部が痛くなります」


「階段を昇ると息切れがします」


「太り気味で心臓が心配です」


・・・といった方達が大勢おしかけて、「心電図をとって下さい」ということになります。

精神病と不眠の関係 5

今回の中川一郎氏の死は、その2日後に本当は心筋梗塞でなくて自殺による死だったことが判明しました。


遺族の方々の配慮や政治的配慮があってのことでしょうが事件はニ重のショックとなって、また新聞雑誌をにぎわすこととなりました。


この中川氏は総裁選の後から不眠を度々訴え主治医から睡眠薬の投与を受けていたようです。


その後の報道によれば12月末にも自殺未遂があったとされています。


この経過から推測して中川氏はうつ病になっていた可能性が非常に高いと思われます。


外見はかなり豪放にみえる方ですが、非常に繊細な神経の方であったということですし、総裁選の疲れやその後のいろんな問題が多かったことは想像されます。


本来の躁うつ病ということは考えにくいかと思われますが、うつ病になりやすい時期(初老期)に、いろいろと心因が加わって反応性のうつ病となることも充分に考えられます。


いずれにしてももっと早期にうつ病に対する治療をしていれば、この有能な政治家を失うことはなかったと思われ残念でなりません。


この中川氏の例にみられるように、不眠はうつ病の患者さんの90%以上にみられる代表的な症状です。


これは東洋羽毛工業による調査でも明らかになっています。


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